死神からのメール

あれから私は学校へ行かなくなった。


大翔がいない今、とても学校に行く気にはなれなかったから…。


ピーンポーン


「誰だろ?」



「はーい」



「美沙…大丈夫??」


「麻衣子…。私もう…」


「分かってる。何も言わなくていいよ。」



「私にはもう、麻衣子しかいないの…」



「美沙…。」



「上がって」



「お邪魔します」



麻衣子を部屋に案内した。



「麻衣子は…何とも思わないの?」



「そんなわけないじゃん。悔しいにきまってるよ。」




「私達も、もうすぐ…。」



「気をしっかり持って。ネガティブは不幸しか招かないのよ。」



「…うん」



「大丈夫よ。私がいる。」



「ありがとう麻衣子!私何かお菓子とってくるね。」



麻衣子にそう言い残して私は台所へプリンをとりに行った。



ガチャ。



「あ、麻衣子部屋で待っててくれて良かったのに。」



「……。」



「麻衣子…??」



「美沙…ごめん」



「え、何が??」



「私なの」



「…?」



「皆を殺したのは」



「…何……言ってる……の……?」



「私が皆を殺したの」



「え……な、冗談やめてよ。」



「確かに私だった。」



「どういうこと?」



「殺したのは私だけど私じゃないの。」



麻衣子…。
全然分からないよ。



「私なんか時々、身体が洗脳されているみたいに動かなくなる時があって……その時私は、クラスの子達を殺してる。それを黙って遠くから見ているしかなくて……怖くて…言えなかった。」




「麻衣子…それって……」



「私誰かに取り憑かれてる…。」



衝撃的だった。
ということは、やっぱり…。



「島崎さんなの……?」



「分からない。でもこのままじゃ私いつ美沙を殺してもおかしくないよ…だから私……」



「麻衣子!!!!やめて!!」



「……こうするしか…ないの。私が死ねば美沙はきっと助かる。」



近くにあった紐で麻衣子は自分の首を締め始める…。



「お願いだから!やめて!!もう失いたくないのっっっっ!!」



「どうして…?このままじゃ美沙まで…」



「私…親友が自分の目の前で死ぬのは見てられない。」



「だから、麻衣子…。そんな事しなくていいよ。」



「美沙…。私…」



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