それでも、君が好きだから。

好きだ

「はぁっ、はぁ……」



どれくらい走っただろう。住宅街に入り、見慣れた景色が目に入る。



「も……少し……」




あの角を曲がれば、家が見えるはず。




咲良……




咲良のことで頭がいっぱいになりかけながら勢いよく角をを曲がった、その瞬間。



ドンッ



「キャッ」




正面から誰かとぶつかり、私は思いきりしりもちをついた。
< 249 / 256 >

この作品をシェア

pagetop