弱いあたしと強い君と。


病院につくと加代のいつものお母さんがいた


青ざめているのは見てすぐわかった


泣いてはなく、信じられないと

言ったようだ





「あの...かよのお母さん」



俺のかけた声に振り向く加代のお母さん





「大誠くん...。ねぇ、加代が...どうして?どうしてなの!?何か知ってるんじゃないの!?」



「すいません。...俺もわかないんです」



「なんでなのよ!!母さんなんにも聞いてないわよ.....!」



おかしくなってる


そりゃそうか

自分の娘が自殺しようとしたんだもんな


それより加代!!!



「すいません、加代に会ってもいいですか?」



「あっ...そうよね...。会ってあげて。」



「ありがとうございます」




ガラッ






中に入るとピンクのカーテンの奥に



包帯に巻かれたひどい姿




「かよ...なんで...こんなことしたんだよ」



聞いても返事は返ってこない



返ってくるはずない







加代は植物状態になってしまったから





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