サガシモノ
似ている
今日の目的は吉原先生について調べる事。


5人で新校舎へ向かい、職員室をノックする。


ドアを開けて中を確認してみても、誰の姿もなかった。


「今日は小藪先生もいないんだね」


職員室を覗き込んであたしはそう言った。


「どうする? さすがに先生の許可なしにアルバムを見るなんて――」


渚がそこまで言った時、海がズカズカと職員室に入って行ったのだ。


「って、ちょっと海!」


渚が慌てて止めようとするが、海は当然のようにアルバムのある棚の前まで移動していた。


「まぁいいか。先生の許可なんて言っている場合じゃないもんな」


唯一真面目な陽までそんな事を言って職員室の中に入って行く。


仕方なく、あたしたちもそれに続く形になってしまった。


誰もいない職員室に入るのは結構抵抗がいるなぁ。


そう思いながら海の隣に立った。


「ノートを貸してくれ」


海がそう言い、陽がノートとペンを取り出した。


すでに吉原先生の住所を見つけたようだ。
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