サガシモノ
「4人そろってどうしたんですか?」


健がそう聞くと、「あぁ、もう用事は終わったんだ。先生の復帰祝いを渡しに来ただけだからな」


飯田アキラがそう答えた。


先生の復帰祝い?


誰のだろう。


そう思ったけれど、質問をする前に4人は行ってしまった。


ま、いいか。


行けばわかるよね。


そのまま体育館へ向かうと、ムッとした暑さが身を包み込んだ。


「咲紀遅―い!」


「こっちこっち!」


渚と栞の2人があたしを呼んで手招きをする。


男子たちはその近くでなにやら真剣に話しこんでいて、あたしたちが登校してきたことに気が付いていない。


「男子たちは何を話してるの?」


海と陽の真剣な表情を見ると本人たちに聞く雰囲気でもなくて、あたしは栞と渚にそう聞いた。
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