サガシモノ
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旧校舎へ向かうと、入口の周りにはすでに3人の男子たちが到着していた。


「みんな早いんだね」


男子たちの姿を見てホッと安堵のため息を吐き出して、そう言った。


「あぁ。近藤先輩の言った通りだったよ」


健がそう言い、旧校舎を見上げる。


昨日と同じように近づくだけで肌寒さを感じる。


気のせいか、足元までずっしりと重たくなるような感覚だ。


それでも、気持ちは早く旧校舎へ入りたいと思っていた。


「全員集まったし、少し早いけど入ってみるか」


海がそう言い、誰からの返事も待たずに歩き出した。


「時間がこないと何も起きないよね?」


渚がそう聞いて来たので、あたしは首を傾げた。


もしかしたら入ってすぐになにかが起こるかもしれない。


あたしは唾を飲みこんで旧校舎を見つめた。


何が起きても大丈夫なように、覚悟を決めておかないといけない。


あたしは両手でライトを握りしめて、海の後に続いたのだった。
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