俺が彼女に会えない理由
「冬弥、28になったけど、結婚したい人とかいないの?」
沈黙になりがちな食卓を、母がさきほどから話題を無理に持ち出している。
が、これは、余計に口が重くなる話題だった。
「風花ちゃんのことが忘れられない気持ちはわかるけど、いつまでも悲しんでいたら・・・」
「結婚したい人ができたら、紹介するよ」
それ以上、その話しを聞きたくなかったから、母の話しを途中でさえぎった。
「その日を楽しみにしてるよ」
継父が穏やかな笑みを浮かべて言った。
食後にスイカを出すと言われたが、用事があるからと断って、そそくさと実家をあとにした。
玄関先に母と継父に見送られ、二人の顔を見ながら、また次の世界で会おうと心の中で声をかけた。
生き返った世界では、母とも継父とも、もっと親子らしい関係を築けたらいいなと願った。
女手ひとつで一生懸命に俺を育ててくれた母は、それこそ命がけだったかもしれない。
そんな母に、俺はどんな親孝行をしてきたというのか?
老いた母の顔を見て、自分の薄情さに気づき反省した。
申し訳ない、ただその気持ちでいっぱいになった。
お母さん、生き返ったら、もっといい息子になるよとささやいて実家をあとにした。
沈黙になりがちな食卓を、母がさきほどから話題を無理に持ち出している。
が、これは、余計に口が重くなる話題だった。
「風花ちゃんのことが忘れられない気持ちはわかるけど、いつまでも悲しんでいたら・・・」
「結婚したい人ができたら、紹介するよ」
それ以上、その話しを聞きたくなかったから、母の話しを途中でさえぎった。
「その日を楽しみにしてるよ」
継父が穏やかな笑みを浮かべて言った。
食後にスイカを出すと言われたが、用事があるからと断って、そそくさと実家をあとにした。
玄関先に母と継父に見送られ、二人の顔を見ながら、また次の世界で会おうと心の中で声をかけた。
生き返った世界では、母とも継父とも、もっと親子らしい関係を築けたらいいなと願った。
女手ひとつで一生懸命に俺を育ててくれた母は、それこそ命がけだったかもしれない。
そんな母に、俺はどんな親孝行をしてきたというのか?
老いた母の顔を見て、自分の薄情さに気づき反省した。
申し訳ない、ただその気持ちでいっぱいになった。
お母さん、生き返ったら、もっといい息子になるよとささやいて実家をあとにした。