うっせえよ!





しかし、この部屋の場合は、大掃除というよりも、超掃除。



とても一人の手では片付けられないゴミの量。とてもストックハウスに収まりきらないほどのゴミ袋の量。



業者に来てもらうのが一番手っ取り早いのだが、何日かかるかわからない。



それに、誠司さんはほとんど会社を休まない。休日であっても、出社して、様子を見たり、デスク回りの掃除をしたりと自分の仕事を見つける。編集長からは「有休を使ってくれ!」と懇願されているのだという。



きっと、今日もこれから出勤のはずだ。



「誠司さん。今日は仕事、ないんですか?」



「あ? ああ、ある。10:00出社。」



やっと意識が回復したのか、ベッドから起き上がった誠司さんは、段ボールの中から買ったばかりのカッターシャツを出した。



段ボールの中を見ると、どれもまだ袋の開いていないカッターシャツが並んでいて、ざっと30着分はあった。



「誠司さん。どうしてこんなにカッターシャツがあるんですか?」



「これでひと月分だ。」



……ひと月分だと?




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