バスの天井裏と水たまり〜私が好きな絵本の話
7、おじいちゃんがおばけになったわけ
【おじいちゃんがおばけになったわけ】


これはね、、、


なんて言うか、、、


もの凄くタイミングよくと言うか縁を感じた絵本ですね。


子供達と図書館に行ってて、適当に物色してるときに偶然、手に取ったものです。


内容は死んだはずのおじいちゃんが孫のところにやってくるという話。ざっくり言うとね。


男の子はおじいちゃんが死んだことがイマイチ理解できないのね。


でもある時、死んだおじいちゃんがやってくるの。男の子のところにね。


でもおばけだから、生きてた時と様子が違うよね?どうして来たの?って聞く男の子におじいちゃんは言います。


忘れ物をしたから。


だけど何を忘れたのか分からない。


それで男の子は一緒に探してあげるって言うの。


それで二人で忘れ物を探していくうちにおじいちゃんと過ごした日々を男の子は思い出します。


それでラスト、おじいちゃんはようやく何を忘れていたのか思い出すの。


泣ける。泣いた。


図書館の隅の子供用のちっさすぎる椅子に座ってこっそり泣いた。


私の父親が亡くなったとき、上の子は年少さんでした。


彼に取って初めての死。


大好きなおじいちゃんとの別れ。


やはり、理解出来なかったのね。


ただ、分かる部分もある。理解しようとする気持ちもある。


それがいつしか失う事に対する不安と言う気持ちを知ってしまい、彼は私に聞きます。


「ママも死ぬの?」


飼ってる犬も死ぬのかと、花も死ぬのか、ありとあらゆるものに対して死ぬのかと聞きます。


毎日毎日。


とうとう、朝、保育園に行く支度してるときに


「このハンカチも死ぬの?」


どう答えたらいいのか分からなかった。


なんと答えれば正解なのかも。


なんと言ってあげれば彼が理解するのかも。


少しずつ言わなくなったけど、大切な人との別れに対して掛けてあげる言葉が見つからなかった。


そんな時に出会った絵本。


面出しにもなってなくてたまたま手に取っただけ。


だけど、その時の私が絶対に読まなきゃいけなかった本。


それで彼が納得するような言葉を見つけれたどうかは彼しか分からない。


だけど、今、思えば彼だけじゃなく私こそが父親との別れに対して受け止めなきゃいけなかった言葉がそこにあったのかなって。


なぁーーーんてね。










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