私のいとおしい残念な男達
もつれ絡まった赤い糸



まるで深い湖の中に沈んでいく様な感覚だ


ふわふわとゆっくり落ちていく
でも、身体に力が入らない



次に目を開けることに意識が向いた時、そこは見覚えのある天井だった



「小夏……気分は?」


聞き覚えのある低い声

「…………黒木」


気を使いながら黒木の手のひらが頰に触れる

ゆっくり辺りを見渡せばそこは、懐かしいベッド


「和馬の部屋………?」

「そう、和馬にも連絡したから」


起き上がろうとすると、頭痛に襲われた

「頭が………痛い」


私、どうしたんだっけ………?


あれ、飲み会どうしたんだっけ?
確か後からモモちゃんがくるはずだったのに
私、酔っちゃったんだっけ?

で………どうしたんだっけぇ?


「……………」


額を押さえながら頭を上げると、ふらりとバランスを崩して、ベッドの淵に座る黒木に支えられた


「大丈夫か?!」


あ………
『大丈夫大丈夫、すぐに気持ちよぉくしてあげるから』



「嫌っ!!」

一瞬、井ノ上さんに強く掴まれ身体を抱え込まれた感覚を思い出し、さっきより動く手足で思わず振り払った



「…………っ」


「あ………違っ、ごめ……」


身を固くした私から、咄嗟に手を引いた黒木を見上げた


「水、飲むだろ?持ってくるから……」

そう言って身体を翻し部屋を出る黒木


「待って、大丈夫だからっ………」



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