俺様上司に、永遠の愛を誓え

「そう…なの?」


「そうなの?…ってさぁ、まゆ…」

と、恵利が呆れたような顔をする。


「おかしいってば、それ。いくら新藤部長が俺様でも、彼女にはやさしくするもんでしょ…」


「うん…でも……」と、言い淀んで、

「ちゃんと、やさしいよ…やさしい時は……」


自分は冷徹と言われたままでもいいと話していた部長が、頭をよぎる。


「やさしいなら、普段からもやさしくするもんじゃないの…?」


恵利が言って、



「私には、よくわからないかも……あの部長のどこが、やさしいのかなんて…」


と、私から視線をはずした……。

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