俺様上司に、永遠の愛を誓え
そんなことをつらつらと考えていたら、

「また何か、つまらないことを考えてるのか?」

と、目の前の部長に訊かれた。


私たちは、週末の仕事終わりに、レストランで食事をしていた。

ワインのグラスを持ちながら、わずかに唇の端を引き上げて笑う部長に、

「そんな風だから……」

と、言葉がこぼれ出た。


「…なんだよ? そんな風だからって……」


伝えるべきかためらって、

「そんな風だから、新藤部長は……」

同じような言葉を、くり返した。
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