少女マンガ的社内恋愛
クリアファイルを受け取って、遠心力で吹っ飛ぶんじゃないかって位勢い良く頭を下げると―――…


「気にしないで。お仕事お疲れ様」


そう言って常務は片手を上げながら、ゆっくりと立ち去って行った。


「ヒョエエエ……!本当にアイドルみたい…!!」


徐々に遠くなる常務の背中を見つめつつ、思わず頬を赤らめる私。


「常務…私、もっともっと頑張ります!!」


尊敬と憧れで、テンションをうなぎ登りさせる私は……


「フッ…変わってねぇな」


常務の背中から天使の羽ではなく、お尻から悪魔のシッポが生えてる事に……気づかなかった。
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