六冠神竜姫(むかんしんりゅうき)
そうして、町の人たちを集めて、
「俺は神の使者なり。
俺は神に命じられてここにきた!」
町の人たちに嘘をついた。
そして、俺は彼ら町の人たちをつかって
自分の思うように動かせるように、沢山の
言葉を並べて信じ込ませた。
実際のところ、彼らを騙すのは簡単だった。
もともとここは奴隷として働いていた人たちを助けて住まわせているという多民族生活かつ、奉仕者が多い村で、変なことを言わなければ口車に乗せることなんて造作もないことだった。
「俺はいまから、皆の衆に協力してもらいながら砦を築こうと思う。  簡単にいうなら大国と持久戦をするといっている。」
俺のこの一言で集まってくれた村人たちは
顔に恐怖を浮かべて、「俺はまだ死にたくない」とか「そんなことをするぐらいなら死んだ方がマシだ!」などとぬかすやつも出てきた。
「今、死んだ方がマシだ!なんていったやつはどいつだ?」
俺は親が生きていてなんか幸せを浸っていたあの頃以来のとんでもなく巨大な怒りが
胸の底から込み上げてきた。

久しぶりだな、この感覚。
一瞬俺は密かにそう思ってしまった。

「いいか、よく聞けよ!!
人が死んでいいときってのはそいつで勝手に決めたときじゃないんだ。
他のやつに初めて、  
もういい、よく頑張ったな。
って言ってもらえた時がそいつの最後だ。

さっき俺の介護してくれた猫人の女の子が俺を 主様 って呼んでくれたんだが、
これからは」





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