椅子〜やりすぎたイジメ〜
相変わらずの艶めいた黒髪に、

控えめに塗られたベビーピンクのグロス。

余裕をかました顔がこちらを見据え、

ひらひらと手を振っていた。


「音色ちゃんっ!」

こんなにも 人に自分から近付いたのは初めてだ。

音色になら、心をひらける気がする。

「また、来てくれたの?」
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