もう一度だけ抱きしめたい

「サーヤカ！一緒に帰ろう〜」
幼稚園の時からずっと一緒にいた親友
家も近所ということからどんな時も一緒にいた

中学校から家まで10分あれば行ける距離
私たちはいつものように他愛ない会話をして家に向かう

「誰かいい人いないかな〜」
空を見てそう呟くサヤカ
「そんな簡単に現れたらこの世のみんな苦労しないよ（笑）それにうちらまだ中学生なんだからそんな恋に焦らなくてもいいじゃん」
同じく空を見て返事をする私
「だってもうそろそろ受験だよ！？恋とか今しかできないじゃーん！！」
そう叫ぶサヤカ
私はただ苦笑いして流すしかなかった

そんな時後ろから男の人の声がした
「ねぇねぇ、暇なの？ちょっと遊ばない？」
背が小さくて金髪の謎の男
横にいたサヤカを見るとニコニコして即返事をした
「もちろんいいですよ〜♩」
「お、ありがとう♩俺の名前はゲンキ！よろしくね！」
「よろしくお願いします♩」
ノリノリなサヤカについていけない私
とりあえず３人で遊ぶことになった

この後運命の人に会うなんて
私は思いもよらなかった