女子高生が白狐の許嫁!?
「音春、大丈夫か?」

深い眠りについていた音春は

いつもの優しい李斗の声で目を開ける。

目を開けると、そこには皆の姿が見える。

皆の人間の姿が・・・

「李斗・・・

・・・それにみんなも。ううっ」

皆の姿を見て安心した音春は泣き出す。

すると、その体をカオルが優しく抱きしめる。

さっきまでとはまるで違う口調で言う。

「あ〜、もう泣かないの♡」

「カオルさん・・・うううっっ」

「・・・あらあら、逆効果だったみたい。」

「・・・ったく、よく泣く奴だな。」

と、怪我が回復したばかりの冬青。

「まぁまぁ。音春ちゃんも怖かっただろうし。

・・・いてて。」

と、縛られていた腕をすりすりとさすりながらフォローする白夜。

「・・・音春ちゃん無事でよかったな、玲於!」

と、玲於肩に手を置いて満足気な湊叶とは反対に

「・・・あぁ」

と、相変わらずの反応の玲於。






「・・・さ、帰るか。お前ら。」

と、音春をおぶる李斗の掛け声でみんなは

家へと足を進めた。
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