笑顔を持たない少女と涙を持たない少年
もう一度私に目を合わせて、奏は笑った。
私は、何か大きなことを聞いてしまったのではないか。
これ以上、この話を耳にしてもいいのか。
だけど同時に、もっと知りたいとも思う。
奏のことを知れば知るほど、きっともっと知りたいと思う。
でも、何をどう聞いていいのか分からない。
どうすれば自分の言葉で伝えられるか分からない。
とりあえず、何か反応を返そうと、口を開いた瞬間。
「あれ、昨日はネックレスしてなかったよな」