笑顔を持たない少女と涙を持たない少年


そして今に至り、私はりぃと登校している。


「分かったから、あまり無理しないでよ」


私は歩きながら、隣ではしゃぐりぃをなだめるように声をかけた。


「はーい、わかりましたーっ」


またこの返事の仕方。


今回もりぃは、私の言ったことなんて聞かないのだろう。


私は半分諦めて、そのままりぃの隣を歩く。


でもなんだかんだ言って、私は隣にりぃがいないと寂しいのだと実感した。


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