笑顔を持たない少女と涙を持たない少年
奏、私は決めたの。
自分の意思を、最後まで伝えるって、決めたの。
「奏は私と正反対で、泣けない体質なの、だから私たちは通じ合って、“本当の幸せ”を探すことにしたの、そのために毎日奏と一緒にいることにしたの、そしたら、奏のおかげで…私は前より“楽しい”と思うことが増えたの」
奏が、いたから。
私は、気が付けた。
“本当の自分”に。
だからどうか、伝わって欲しい。
私の目の前にいる、私の母親に。
私が奏に救われたこと。
そして――私にとって、大切な人だということ。