サプライズ★フィナーレ✿修正中✿
「……人の肘掛けに足乗せる方が悪いでしょ」

 私は、睨んだままゆっくり起き上がろうとする翔に怯えながら、翔輝君に視線で助けを求めた。

「翔、愛梨の言うとおりだよ。愛梨も寝転ぼうとしてたのに、足が目の前じゃ怒るよ」

 さすが翔輝! 以心伝心が嬉しい。

 翔は、きっと心中で文句言いながら再び寝転がると、肘付いて頭を支えた。しかも寝たまま赤貝食べ出す姿にまた足を叩いてやる。

 しかし見た目は、こんなにもソックリなのに、なぜ性格はこんなにも違うんだろ? それなのになぜ私は、こんな俺様野郎が好きなんだろ?

 実は、私って意識したことなかったけどギャップに弱い? それともM?

 ムチ、ムチ、ムチ、時折アメに弱い質?

「……何じっと見てんだよ? 減る」

 いやいやいや、やっぱり私は、翔輝君のように言葉も笑顔も優しい、包容力溢れる大人が理想。

 お母さん亡くして心が最大限に弱りきっている私は、不覚にも簡単に心開いてしまっただけ。今夜からまたしっかり心の戸締まりして、誰もが祝福してくれる未来を新たに探しに行く。そう心に誓った。
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