サプライズ★フィナーレ✿修正中✿
「見んなっつーの!」

 今度は、顔をグイっと押してきた。

「だから何? 何がしたかったの?」

「別にって言ってんだろ。……聞くなっ」

 って言うほど聞きたくなるし。……もしかしてまた照れてる?

 そして数分後、二度目の信号待ち。また無表情で前方を見てる翔を、わずかに笑いながら覗き込んでやると、しばし無視された後いきなり首の後ろを引かれkiss……。

 ……もしかしてki、kissのタイミング狙ってたの?

「相変わらず鈍い。これだから……」

 悪かったわね。そりゃあ翔は、経験豊富でしょうけど。そういう翔だって意外すぎるくらい照れ率高いんだから。そう、意外すぎるほどに……。でも嬉しい誤算だから許してあげる。

「私、翔の照れた顔が一番好きなの。……可~愛い」

 こんなささやかな仕返しくらい、余裕の笑みで交わしてほしい。

 翔は、私の心の声が聞こえたかのように笑みを浮かべるけど、すぐに反対側を向いてしまった。きっとこれ以上つつくと、完璧ヘソ曲げるからこれでいったん引くのが賢明。そう思った私は、ラジオのラブバラードに耳を傾け静かに目を瞑った。
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