悪役秘書は、シンデレラの夢を見る!?


会議は昼食休憩後の二時。
昼食中に会議の内容を把握できるように、私は資料の整理と要点を纏めていた。
私の頭の中にはもう会議の内容はしっかりと叩きこんでいる。

「ねえ、立花さん」
「はい、何か手伝いですか?」
「いや、あのね、貴方がここに入社した時倍率どれぐらいだったかなって」

タイピングの手を止めて、立花さんが少し眉を顰める。
思いだしてくれようとしているらしい。

「覚えてませんが、20人ぐらい最終面接で残って受かったのは私と竜崎さんぐらいです」
「だよね。難関よね」
「私の時は、S大の美女コン準優勝の子も残っていて強敵でしたね」
「そうでしょ、そうでしょ!」

美女コンやらで入賞経験のある子だってソレを武器にしてくる。
うちの受付嬢なんてそんな美女ばっかなはず。

「そんなに、高永秘書室長が森元さんを指導するのが納得できないんですか?」

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