ストーカー気質からの脱却を試みる



初めてお付き合いをした人と結婚したい。(あわよくば"彼"と)

そんな純粋な気持ちでいた小さい頃の気持ちは、この"苦手なオラオラ系彼"と出会ったことで変化を遂げる。

「いつ空いてる?」

次第にこのフレーズが苦手だということに気づいた。

「いつ空いてる?」は「いつ会える?」であって、恋人同士が「会う」という義務を果たさなければいけない日である。

義務を果たすと考えているあたり、もう会わなければいけないという事が苦痛になっていた。
好きかと言われれば好き。
だけど会ってもどうしたらいいのかがわからない。

握られるまま手をつないで、
引き寄せられるまま抱きしめられて。

今の自分の状態をどうしても客観的に見てしまって、まさに夜一人で布団の中に入ると思い出してしまい悶えるあの感覚に耐えられなかった!
なんて恥ずかしいことをしているんだ!

学校で顔を見かけるたび、ああこの人といろいろいろいろしてるんだだだだだだ…と考えるだけでもうどこかに隠れたかった。埋もれたかった。

そして、それと同じくらい周りの目を気にした。

イケメンと地味な自分とではきっと周りも違和感を感じているに違いない。
「あれが彼女?」なんて言われているに違いない。

心なしか廊下でちらちら見て笑われることも増えたし、なんかもうごめんなさい。わたしなんかがイケメンの彼女やらせてもらっててごめんなさい。


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