私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
「農作業の鋤でもなくて、隙があるとかないとかの隙でもなくて、すきやきのすきでも、スキーのすきでもなくて、王子の事が、好きなんです……!」
拳をにぎりしめて、叫ぶ。
──なんて事細かい告白!
心の中で、自分で自分に突っ込む。
でも、王子が相手じゃ、きっと普通の告白じゃあ想いは伝わらない。
でも、キスはさすがにやりすぎた……かな。
まぁいっか!
最後なんだもん、これで王子とは、さよならなんだもん。
「葉月……」
そう私の名前を呟いて、驚いたように目を見開く王子。
そりゃ……驚く、よね。