私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
海里蓮。
もう、忘れてしまっていたその名前を本人から聞いて、とても懐かしい気持ちになる。
冷酷王子の海里蓮先輩。
いつもみんなの注目の的で、
憧れだった。
こういうの何て言うのかな。
再会…と呼ぶにはなんだかおかしいような。
でも、私にとっては再会だ。
一方的ではあるけれど。
「葉月」
「……!」
いきなり名前を呼ばれて、ドキっとする。
男の人に、苗字でよばれることはあっても、こんな風に名前で呼ばれることなんて今まであまりなかった。
それも呼び捨て。
それも、冷酷王子に。