龍瞳ーその瞳に映るもの
「だから来てやった」

冷めた目を向けられた時、やっと自分の
姿に気づき恥ずかしさでしゃがみこむ。

「な、な、なんで、どうやってここに入れた」

イクヤはイクヤで同じく裸で
脱ぎ散らかした服と乱れたベッドで
昨夜の情事を隠しようがない。

「チ、チガウのっ、これはイクヤが無理やり」

梓に勘違いされたら困る。
きっと美緒を助けに来たんだ。
イクヤを切るなら今しかない。

「無理やりなんだ?」

ほらそう聞いた梓の声に温度が灯った。

「無理やりヤられたの!!」

立ち上がり梓の胸に飛び込む。
涙を浮かべ上目使いで見上げる。

「美緒すごく怖かったの」

被害者になるのが得策だ。

「な、なに言ってんだ、美緒」

うるさい、カス、黙れ。

「やだやだやだやめてーもうやめてー」

あんたになんか喋らせない。
全裸の美緒に抱きつかれた梓が
美緒を許さないわけがない。
お前は黙って加害者になってろ!!
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