伝えたいことが、たくさんあるの
泣きながら

何度も、何度も、

撫でてあげているうちに


毛ヅヤが不思議と

良くなっていったの……



決して幸せじゃなかったはずなのに


『幸せだったよ』と


声が聞こえるような気がしました……。



開いたままだった目も

閉じてあげました。


その視界の中に

最後に映ったのは何だったのでしょう。



子猫の頃、

ダンボール箱に入れて連れ帰りましたよね。



一言も鳴かなくて

生きてるのか凄く心配したよね。




私達のこと


ずっと、ずっと、


見続けてた。


いい時も、悪い時も。


幸せな時も、苦しい時も。



< 2 / 9 >

この作品をシェア

pagetop