もう1度、あの恋を
そして、休みも終わり、学校へ向かうと
いつもより早く行った奏太が私の顔を見た。
「……おはよ」
無愛想に、そう呟いた。
その言葉に、ドキリとしてしまう。
「……っ、おはよ…。」
ギュッとカバンを握りしめる力を強めて、
顔を下にする。
「おいおい、お前ら朝からいちゃついてんじゃねーよ」
そして、男子の冷やかしの声に私は顔を真っ赤にして睨むと、奏太はため息をついた。
「彼女できないからってひがんでんじゃねーよ」