もう1度、あの恋を






階段を、降りてると女の子の怒りのこもった声が聞こえた。





この声、さっきの子の……。





「ありえない…っ、なんなの…っ、?」



「ねえちょっと、落ち着いて……」





え、え?






「わたしが告白したら、なんて言ったと思う?
美月を越えられる女はいねーよ……って、言ったんだよ? ありえなくない…っ、?」





なに、それ





奏太が言ったの?






「……それっ、奏太が言ったの?」



気がつけば階段を駆け下りて、その子の元へ駆け寄っていた。




「……そうよっ、なに? 別に最初から本気じゃなかったし…」



そう言うと女の子は悔しそうに階段を登って
その後を友達が追っていた。






ねえ、どういうことよ





なんなの、それ






私は、急いで靴を履き奏太の家までダッシュした。





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