もう1度、あの恋を
「……私、美月ってもっと大人なんだと思ってたよぉ~。今の美月なんかいやぁ~」
最後の一言で、私の胸にぐさり、と矢が刺さった感じがした。
朱里は、わからないと思う
だって、だって……
「……遊んでるような人にっ、そんなこと言われたくないよ、私。」
言っちゃダメって、わかってるのに
こんな事言ったら、傷つくって知ってるのに
「……あの時、逃げたのだって、朱里じゃないっ、私のこと言えないじゃんっ!」
開いた口が止まらない。
シーン、と静まり返った保健室の中で、
「………美月のばかぁっ」
悔しそうに泣いてる朱里を見た時に
ああ、って思った。
そして、鐘と同時に出て行った朱里を追いかける勇気もなく、私はベッドに横になった。