ずっと、キミが好きでした。


それにしても、れおって私に何も言ってくれないよね。


これまでにもたくさんの女子に告白されたんだろうけど、そういうことは私には一切言ってくれないから全然わからない。


まぁ、そんな話は聞きたくないけどさ……。


それでも気になってしまうのは、れおのことが大好きだから。


いつ彼女が出来るか不安で仕方ない。


でも、さっきは『今はそんな事にかまけてる時間はない』って言ってたし。


それって、受験勉強が大変だから今はいらないって意味だよね?



今まで考えたことがなかったけど、れおって好きな人とかいるのかな。


そういう話ってしたことないな。


いたとしても、私に言ってくれるかどうかは微妙なところだけど。



「しずくー、おはよう!」


「やっちゃん、おはよう」


「なーに?朝から難しい顔して」


「えー。そう?そんなことないよ」


「だからー、しずくがそう言う時は絶対何かあるんだって」



朝から元気なやっちゃんは前の席に座ると、クルッと私の方を振り返った。


窓際の一番後ろが今の私の席で、その前がやっちゃんの席。


れおは廊下側の一番前の席だから、かなり離れている。


やっちゃんの顔を見るふりをしてれおの方を見ると、大雅とじゃれ合っている姿が目に入った。



「ほらほら、何があったの?話してみなさい。まぁ、どうせ桐生君関連なんだろうけど」


「やっちゃん、するどい」


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