甘い恋じゃなかった。






「かっ…

可愛い〜!」




そして遂にやって来たロザーンジュホテル東京のいちごブッフェ。テーマは“いちご畑のティーパーティ”。



光溢れる開放感のあるラウンジに、所狭しと並べられたいちごを使った沢山のスイーツ。



いちごのブリュレにいちごのショートケーキ、いちごのムースにいちごのティラミス…どれも可愛くて、宝石みたいにキラキラ輝いていて。


まるで、夢の国みたいだ。




「うーん、おいしい〜!」




そして見た目だけではなく、味も抜群においしい。お皿いっぱいにのせたケーキを頬張る私に、カレーを食べている牛奥が苦笑いした。




「本当ケーキ好きなんだな、小鳥遊」


「まぁね!牛奥ももっとケーキ食べたらいいのに」



一番はじめにケーキを一つ食べただけで、あとはケーキと共に用意されたカレーやグラタンを食べている牛奥。それももちろん美味しいんだろうけど、こんなに沢山のケーキがあるのに、勿体ない。



「俺はケーキは一つで十分だよ」



「ふーん?」




< 61 / 381 >

この作品をシェア

pagetop