甘い恋じゃなかった。
「かっ…
可愛い〜!」
そして遂にやって来たロザーンジュホテル東京のいちごブッフェ。テーマは“いちご畑のティーパーティ”。
光溢れる開放感のあるラウンジに、所狭しと並べられたいちごを使った沢山のスイーツ。
いちごのブリュレにいちごのショートケーキ、いちごのムースにいちごのティラミス…どれも可愛くて、宝石みたいにキラキラ輝いていて。
まるで、夢の国みたいだ。
「うーん、おいしい〜!」
そして見た目だけではなく、味も抜群においしい。お皿いっぱいにのせたケーキを頬張る私に、カレーを食べている牛奥が苦笑いした。
「本当ケーキ好きなんだな、小鳥遊」
「まぁね!牛奥ももっとケーキ食べたらいいのに」
一番はじめにケーキを一つ食べただけで、あとはケーキと共に用意されたカレーやグラタンを食べている牛奥。それももちろん美味しいんだろうけど、こんなに沢山のケーキがあるのに、勿体ない。
「俺はケーキは一つで十分だよ」
「ふーん?」