溶ける部屋
☆☆☆

伶香お手製のとびきりおいしい朝食を食べた後、あたしたちはなんとなく無言でその場に残っていた。


今日はどうするべきか。


これからどうするべきか。


何も考えないわけにもいかない。


あたしは健と2人でお皿を洗い、また同じ椅子に座った。


「ありがとう。昼は俺と弘明で洗い物をするから」


トシが言い、弘明はそれに反論しなかった。


みんなで力を合わせなければならないと、みんなわかってきたようだ。


「紙とペンを用意したんだ」


トシがそう言い、テーブルの上に紙とペンを置いた。


昨日名前を書いたのと同じやつだ。


「なにをする気だ?」


弘明が聞く。


「俺たちがここに集められた原因を考えようと思って」


そう言いトシはそれぞれにペンと紙を配って行く。


あたしはそれを受け取りながら不安な気持ちになっていた。


トシがやろうとしている事は、意図的に集められた原因を探ろうとしている事だ。


集められたと言う事は、その犯人がいると言う事だ。


もうすでにみんな理解していたことだけれど、その現実を突きつけられた気持ちになる。
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