天国の不動産





生まれ変わりの申請書は、思っていたよりも業務的だった。




そして、そこからは早かった。




「無事受理されました」




どこへかは分からないが、僕の書いた申請書をFAXした後すぐに、受理されたメールが届いたよう。





4年間天国にいたけど、仕組みは全く分からない。




「後世へ持っていく記憶も、逢坂さんご希望のもので大丈夫のようです」




「そう…ですか。それは良かったです」





「それでは、あちらへ見えます門へお進みください。そこをくぐれば後世となります。今までありがとうございました」





遠くを指す山下の先に、これまで生界へ行くためにくぐっていた門とは別の門が現れていた。





< 112 / 114 >

この作品をシェア

pagetop