memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「んじゃ、オススメの店を案内するよ!」


今は考えなくていい。


だって考えたってわからないもの。


素直に、自分の思うように行動しよう。


それが良いのか悪いのか、それは私にはわからないけど。


いつかは吉と出ると願うまで。


「うん!お願いします!」


「任せて!」


そう言って、えっへんと胸を叩く高松くんは本当に頼りがいがあるように見える。


「まずはここ、バタフライ!空に関するものが売ってるんだよ!」


ガラッと扉を開けて中に1歩入る。


「うわぁっ!」


そこはまるで空に浮いているような、キレイな世界が広がっていた。


すごい!!


本当に空に浮いているような錯覚を起こしてしまいそう…。


「ここすごいでしょ?」


「うん!空もすごくキレイな青だし、少しある雲も雨雲とかじゃなく、キレイな白!」


「ふはっ!そんなに喜んでもらえると連れてきてよかったよ」


お腹をかかえて笑い出す高松くん。


うぅ…そんなに笑わなくてもいいじゃんっ。


キレイだって思ったのは本当だし。







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