memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「これ気に入ったの?」


「うん。他のも可愛かったけど、これが1番ピンときたかな」


「ふ〜ん」


そう言って、高松くんはストラップを2つ持つとレジの方へと歩き出す。


「えっ?高松くんっ?!」


え?え?!


高松くんとレジを交互に見ていると、高松くんに腕を引っ張られ、お店の外へと移動する。


「…星南、携帯貸して?」


「う、うん」


ポケットの中にしまっていた携帯を取り出し、高松くんに渡す。


携帯を受け取ると、高松くんは私に背を向けてゴソゴソと何かをしている様子。


高松くんは何をしてるの?


こっそり覗き込もうとしたら、それと同時に高松くんが振り返った。


しかもすごい満面の笑みで。


「はい、どーぞ!」


「っ!これ!」


「えへへ♪お揃いだね!」


私と高松くんの手元には自分たちの携帯が。


さっきまでとは違うのは、私が可愛いと思ったお月様のキーホルダーが付いていること。


私のうさぎはピンクで、高松くんのうさぎは水色。


いわゆる色違いというものだ。






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