memory〜紅い蝶と私の記憶〜

人質姫と違和感

「そーんなことはないよ?」


「っ?!」


いつの間に背後に?!


全然気づかなかった…っ。


足音さえ聞こえなかった!


警戒する私とは反対に、男は笑みを浮かべている。


笑顔が不気味と感じたのは初めてだっ。


「役立たずだなんてありえないよ」


「…どういうことですか」


ありえない?


現に私は役立たずなのに?


「君はね…」


っ?!速いっ!!


次に言われる言葉に気を取られすぎた。


目の前からいなくなったと思ったら、気づいたら背後を取られ、両手首を掴まれてしまった。


何とか逃げようとするも、男の腕はびくともしない。


「役立たずじゃない。あいつらを潰す餌、人質なんだからさ」


人質!?


それが目的っ?


しかもみんなを潰すって…!


早く逃げないとみんながっ!!







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