memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「ううん、私は知らない。今日が初めましてだよ」


その言葉に、傷ついた顔をする紅蝶。


その顔に胸がずきんと痛む。


でも傷ついた顔をするってことはやっぱり知り合いなんだ。


双子くんなんて泣きそうになってるし…。


忘れてごめんなさい。


だけどね、そんな顔をするってことはそれだけ思われていたってことでしょ?


それがすごく嬉しい。


…なぁんてね。


「…この間、面子から電車で星南を見かけたと聞いたんだ」


この間?


電車?


…もしかしてみんなで水族館に行った時かな?


何かすごく見られてたし。


あれはお兄ちゃんたちを見てたんじゃなくて、私を見ていたんだ。


「近くにいたという男の特徴を聞いて調べたら、moonだと分かったんだ。まさかmoonの姫になっているとは思わなかったけど」


調べたって…お兄ちゃんたちみたいな感じの不良はたくさんいそうなのに…。








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