memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「っ!」


「築路?」


「いや…。…待ち合わせの公園ってここだよな」


あ…いつの間に…。


「じゃあ、俺はこっちだから。夜も遅いし、風邪引かないようにな」


そう言って、また頭をぽんぽんと撫でて。


気づいたらそのまま去ろうとする背中に。


「またね!」


なんて言ってて。


最初は驚いた様子の築路も、キレイに微笑むとゆっくりと夜の街へと姿を消して行った。


築路が見えなくなるまで私はそこを動けなくて。


なぜ〝またね〟って言ったのか。


あれだけ毎日こられて少しうざいなーって思ってたのによ?


…考えてもわからない。


とりあえず今は昶の話を聞こう。


その後に考えても大丈夫だよね?


モヤモヤする気持ちを抑え、昶の待つ公園へと向かった。











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