memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「…つき君?どうかした?」


「…いや、紅炎だなぁって思ってさ」


「うん。紅炎は紅鬼の炎。私はずっとつき君のソバにいるよ」


だから安心して。


「…そうだな。っし!…なぁ紅炎?ここはド派手に登場してみねぇか?」


ニヤリと悪そうに微笑むつき君。


「それはいいな。あいつらを驚かせようぜ」


つき君に習い、口の端を上げてニヤリと笑う。


さぁ、口調も戻った。


完全に紅炎の復活だ!


「行くぞ。せーの!!」


ガッシャーーーーンッ!!!


つき君の掛け声と共に2人で扉を蹴破る。


扉は大きな音と共に吹き飛んだ。


にしても、煙やばすぎな。


お、見えてきた。


ふはっ。


あいつら口開けて驚いてやんの。


「おっそいでー!」


「「待ちくたびれちゃったよー!」」


なぁんだ、あいつらは驚きゼロかよ。


まぁいい。


久しぶりの仲間しての再会だ。


つき君とゆっくりみんなの元へと歩いていく。









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