花ちゃんは今日も頼くんの言いなり
それに、私もちゃんと考えてるよ。
涼くんにクッキーを渡すこと。
でも、そのためにはまず……
───ブブッ
あ!来たかも!
美和子ちゃんそっちのけで、手元のスマホへと視線を落とす。
そこには、もうすっかり見慣れた名前。
【いいじゃん。
涼にクッキー渡せば?焦がすなよ】
実は、朝から今日の調理実習のことでソワソワして落ち着かなくて、あわよくば涼くんにあげたいな!って。
だけど、いざとなると勇気が出なくて。どうしようかなって……それで、頼くんにアドバイスをもらおうとメッセージを送ってたんだ。
授業中にこっそり送ったから、この休み時間中に返信がくるのを待ってたんだけど
……良かったぁ。
頼くんからGOが出た今、何だかやる気がみなぎって来るのを感じる。
「美和子ちゃん!私、涼くんにクッキーあげる!」
「なに、急に張り切っちゃって」
「へへ、美味しく作れるといいなぁ〜!」
【ありがとう!頑張って作るね!】
頼くんにそんなメッセージを送って、私はルンルンで調理実習室へと向かった。