ぬくもり
まま
少しずつだけど、優との関係が変わり始めていた。


優の母親になりたいと願う気持ちが、私を動かしていた。



優を抱きしめる事が増えた。


優の目線で話をするようになった。


優が泣き出した時は、必ず抱きしめて背中を撫でながら、優の名前を何度も呼び『大丈夫だよ』と何度も繰り返す。



それは、不思議な事に、私にも効果があった。


優の柔らかい肌のぬくもりに、あんなにイライラしていた私自信が癒されていった。



優が1番最初に覚えてくれた言葉は『まま』だったね。



あんなに酷い事をしてきたのに…。



優は天使のような微笑みを浮かべて、喜ぶ私に何度も何度も『まま』『まま』って繰り返し呼んでくれたね。



今までの後悔の涙と、優が『まま』って呼んでくれる事の喜びの涙を流してる私を見ているうちに、優までつられて泣きながら何度も『まま』って言ってくれたね。




優、あなたの『まま』にならせてくれてありがとう。

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