拝啓、マリア様



シスター
『エイミー おやすみなさい』



エイミー(僕)
「おやすみなさい シスター」



ぺこりと頭を下げる。
そして自分の部屋に入る。

元々2人部屋だったのだが
マルクスは 裕福な家庭に、
ヨウシ として貰われたのだと言う。

ヨウシ とは何かわからないけど、

きっと良い事なのだ、
というのはわかる。



だけどその思考は打ち砕かれた



血まみれのマルクスが
歌の稽古中 入ってきたのだ。


シスターに抱き抱えられ
マルクスは僕の頬を撫でながら
『幸せになれよ』と笑った

後々マルクスの行ったところが
孤児を引き取り 人身売買をし、
お金を稼いでいることがわかった。


マルクスの目は鮮やかな緑で
その目をくり抜こうとしたところ
マルクスは死ぬ物狂いで
逃げて帰ってきたという。

その夜 シスター達と共に
マルクスを棺桶に入れ
皆でお歌を歌った。

マルクスは僕より4つ上の
優しい 優しいお兄さんだった。

皆に愛されていた。


なのに…

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