弱虫なボク~先生と生徒の距離~
しばらく、ベッドに仰向けになり、
僕の頭の中で、あの人の顔が浮かぶ。


「いつも、いつも、なんで逃げてしまうんだよ……」


自分のとった行動に、改めてイライラした気持ちと、


後悔の気持ちが入り乱れる。


チッチッチッチ


今日は、やけに時計の音が、耳障りに感じる。


体をフワッと起こし、時計が置いてある小さなテーブルの上に目を向けた。


「4時…かぁ。」


時間を確認し、もう一度ベッドに倒れようとした時、


小さなテーブルの横に乱暴に置いた鞄が目に映った。


「鞄…あっ!!」


思わず、大きな声が漏れてしまった。


時計の音だけが鳴っている沈黙の中では、余計に大きく響く。


そして、僕はベッドから飛び出し、鞄の方へ近寄った。
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