失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
とりあえず和泉を待っていれば、

教室のドアが空き、



「あれー?陽っちまだいんの?」



亮平君がジャージ姿で入ってくる。



「あ、うん、週番で……亮平君は?部活?」

「バスケやってんのにチビとか言うなよ(笑)」




「……あはは」

少し面白くて、素で笑う。




亮平君は、後ろにあるロッカーからタオルを出し、あった、あった!といいながら、私に向かって話しを続ける。



「……あんま気にすんなよ。」

「へ?」


そう言って座っている椅子から、
亮平君を見れば、



「女子って、大変だよな(笑)?」

って、苦笑い。



あ、あぁ。
和泉の事か……。



「あー。うん、でももう大丈夫だよ!」




そう。

もう、止めるから。

うん、大丈夫。


そう言って笑って見せれば



「ん、なら、いいけど……。」


「うん、亮平君は本当にいい人なんだね、

なっちゃんもすごく優しいし、
同じクラスになれて嬉しいな。」


素直な感想をそのまま亮平君に伝える。


「あはは。俺、
一年の時も同じクラスだけどな(笑)!」




「あ、やだ、ごめん……。」



そう言って笑いあっていれば、
教室のドアが開き、



「……。」

無言で佇む
その姿を見て、亮平君が、

「んじゃ、またな!陽汰も!!」



笑って言ってそのまま教室から出て行った。
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