アベコベ☆ボーイミーツガール


姉に向かい合って

あの、女がいた。


思わず隠れる。
なんで僕が隠れてるんだよ…

女はあの時のように顔を真っ赤にして姉に話しかけている。


「好きなんです!」



大きな声が聞こえて、ズッコケそうになる。

はあ〜〜〜〜!?唯は女だぞ!?
なにを…

「私、あ、あの時から、ずっとあなたのこと見かけるたびに、好きになって、その」


姉は不思議そうにして

「あの時って…?ていうか、私、女だよ?」

と一言。

女はギャーーーーーー!と大きな声を出し、姉は爆笑。




なんだよ…

僕は物陰からなんだかやるせない気持ちになってた。あの時って、あの時だよな。あの女、なにを間違えてるんだよ…

本当なら…本当…なら?

「何考えてんだ…こんなの…」


あの女に告白されたかったみたいじゃないか!!!!

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