距離0センチ
『紫乃はもうちょっと、ゆづゆづに歩み寄ってみるべきだよ!』
歩み寄る……もっと?
距離を縮めるみたいな?
『紫乃も紫乃なりに、ゆづゆづの気持ちに答えてくべきだよ』
「……」
『なにより、せっかくの花火大会。浴衣だって着て、お洒落したら?
楽しまなきゃ損だよ!ゆづゆづにも失礼だし!』
「…そうだよね。
明日、立花君と楽しんでくる!」
『うん!いってらっしゃい』
私は由結にお礼をして、電話を切った。