シロツメクサ






「…ねぇ、晴一?」


「ん~??」




一通り涙を零してから、
あたしは言う。




「昨夜言ってた
 晴一のバンドのライブ、
 あたし行きたいな」


「…お前、
 そこはまだ起きてたんだ?」


「あははは^^」



にやりとしていう晴一に、
笑って答える。



「--ま、いっか。
 うん、いーよ。
 チケット、見やすい席のヤツ
 やる」


「--ぇ、いいの!?」



逆にびっくり。


だって、
昨日あったばっかのあたしに、
そんなコトしてくれるなんて
思わなかったから。



「ぇ、え…お金出すよ?」


「いーよ。俺のお前の仲だろ」


「ぇ、どーいう仲ですか」


「一晩一緒に過ごした仲?(笑」




-‐誤解を招く言い方は、
止めてください。




「冗談に決まってんだろ///」



少し照れたように言う晴一は、
なんだか可愛かった。





「--あ、じゃあさ。
 チケット渡すのに連絡とりたいから
 ケー番とメアド教えて」


「あ、うん」



ポケットからケータイを取り出して
赤外線通信する。



「っし。おっけ」


「ん」




何となく、互いに無言になる。




-‐奇妙な感覚。



昨日あったばっかの人と、
同じ部屋で寝て、
一緒に朝焼けに感動して、
ケー番とメアド交換して、








-‐ほんと、なんか変……








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