隣の部屋と格差社会。
なに、これ。
胸が痛い。頰が熱い。佐渡さんの顔が、近い…。
なんなんだろう、このふわふわ感。
今まで味わったことのない幸福感。
佐渡さんの言葉の全てが頭の中でこだまする。
これ、現実なのかな。
夢なんじゃないかと思い始めたとき、頰にあった熱い手がふと離れた。
寂しい。
そんな気持ちが湧いたと思ったら、佐渡さんの骨ばった長い指が、私の横髪を耳にかけた。
あ、これ現実だ。
だって、耳に触れる佐渡さんの指がなんだか妙に艶めかしくて。
体の奥のほうから、感じたことのない何かがじわりと湧き出てくる。